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私の転職成功談~宮田明子さんの場合~
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公開:2025.04.17
更新:2025.04.17

子育てがひと段落したので、10年のブランクがありながらも再就職へチャレンジした宮田明子さん。 |
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「もう一度、看護師として働く」──ブランク10年、特養で見つけた私の新しい居場所
看護師として病棟に立っていたのは、もう10年以上も前のことです。
結婚、出産、そして子育て。毎日はあっという間に過ぎ、気がつけば下の子も高校生。
子どもたちが自分の世界を持ち始めた今、ふと空いた時間に思ったのは、
「私、もう一度看護師として働けるのかな?」ということでした。
でも、ブランクが10年以上あることはやっぱり不安でした。
医療の現場は日々進化していて、私の中の「看護師像」は、どこかで止まったまま。
病棟の忙しさや責任の重さに、今の自分がついていけるのか…。
そんな迷いを抱えている中、たまたまママ友から「うちの職場、一度見に来てみない?」と誘われたんです。
彼女が働いていたのは、自宅から車で15分ほどのところにある特別養護老人ホーム。
正直、それまで介護施設で働くイメージはあまりありませんでした。
でも、話を聞くうちに少しずつ興味がわいてきて、思い切って見学に行くことに。
施設に入ってまず驚いたのは、建物の明るさとあたたかい雰囲気でした。
エントランスはまるでカフェのように開放的で、利用者さんがゆったりと談笑している姿が印象的でした。
職員の方々も声をかけ合いながら自然に連携していて、「忙しさの中にも余裕がある」という感じ。
なにより、看護師さんたちの表情が穏やかで、笑顔が多かったのがとても印象に残りました。
案内してくれた看護師長さんは、私のブランクの話を聞いて
「ここでは“ゆっくり向き合う看護”が大切だから、すぐに全部思い出せなくても大丈夫」と、あたたかい言葉をくれました。
その言葉に、ずっと心にあった緊張がふっとほどけた気がしました。
自信もなかったのでまずは非常勤として週3日の勤務からスタート。
最初のうちは何もかもが久しぶりで戸惑いましたが、施設のマニュアルが整っていたことや、
ベテラン職員さんたちが丁寧にフォローしてくれたおかげで、少しずつ自信を取り戻していきました。
この施設の良いところは、医療と生活のバランスが取れているところです。
必要な医療行為はもちろん行いますが、それ以上に「暮らしの中の健康を支える」視点をとても大事にしています。
「おはようございます」から「おやすみなさい」まで、日常のすべてがケアの対象であり、看護の役割も広く深い。
血圧や体温を測るだけではなく、表情や話し方、食欲の変化などに気づき、スタッフみんなで情報を共有し合う。
こうした丁寧な関わりが、入居者さんの安心につながっているのだと日々実感しています。
また、職場の雰囲気がとてもあたたかいことも、ここで続けていきたいと思える理由のひとつです。
子育て経験のあるスタッフが多く、家庭との両立への理解があるのもありがたいですし、
お互いに声を掛け合い、無理をしすぎないよう気遣い合う空気があります。
気づけばもう1年。
最初は「また働けるかな?」と不安でいっぱいだった私が、今では新人さんのサポートにも入れるようになりました。
この場所に来て、「自分の看護師としての経験も、ブランクも、すべて意味があったんだ」と感じています。
子育てが終わっても、まだまだ私たちにはできることがある。
少しの勇気と、あたたかい職場との出会いがあれば、もう一度“看護師としての自分”を取り戻すことができます。
成功の秘訣は働いている友人の話、面接の際に現場の方の話をしっかり聞いたこと
まず非常勤として働いて現場を確認したこと
この2点が成功したポイントですね!